週末に見たい1本の映画

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

鳥の恐怖と人間の狂気



ヒッチコックが監督したのは鳥が人間を襲うという映画です。この作品でヒロインを演じているブロンド女性は『マーニー』で母親に対してコンプレックスがある女性を演じたティッピ・ヘドレンです。ヒッチコックの女性たちは勝気で、気品があふれており魅力を感じます。

主人公メラニーは自由気ままに暮らす社長令嬢です。彼女は鳥類専門店で出会った男ミッチーに興味をもち、彼の後を追います。突然ミッチーの目の前に現れて、驚かせようとしたとき、一羽のカモメが彼女の頭をつつきます。メラニーの額から滴る血。この出来事が惨劇の始まりでした。

この映画ではおぞましいほど多くのカラスが登場します。特にジャングルジムのシーンは怖いです。今度カラスを目にすることがあれば、もう怖くてそーっと逃げ出してしまうかもしれません。トラウマになること間違いなしです。

こういうジャンルの映画って女性の怖がり方、叫び方が映画を盛り上げます。 例えば1933年の『キング・コング』のコングが目の前に出てきたときのアンの叫び声。あの叫び声や身体をよじらせる演技は素晴らしいです。私たち観客のコングに対する恐怖心を高めています。メラニーを始めミッチーの妹や母親といった女優たちの演技はかなり良いです。鳥の襲撃に対して極度におびえる様子は、鳥に対する恐怖心をあおる以上に人間の狂気を感じて恐ろしくなります。

それでは良い週末をお過ごしください。

スポンサーサイト
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

重たい無償の愛



プライドが高い人って負けず嫌いですよね。僕もそうです。負けるのが嫌なので、苦手なことや上手く出来ないことは基本的にやりません。だって、負けたときの屈辱感に苦しむのは辛いですからね。

この映画には2人の映画スターが出てきます。1人は人気の頂点にいる映画俳優ノーマン・メイン。もう1人はノーマンが見出したバンド歌手のヴィッキーです。ヴィッキーは映画に出演し始めると、ノーマンを追い越すほどの人気者になってしまいます。ノーマンとヴィッキーは結婚して大きな家を建てますが、ノーマンの仕事は減る一方です。

映画ではノーマンという映画スターの転落、そして彼をサポートするヴィッキーの「無償の愛」を描いています。ヴィッキーはノーマンの為に女優を辞める決心までしてしまいます。ヴィッキーの「無償の愛」は美しいです。

でも、プライドの高い人に対してそんなことをしてはいけません。ノーマンには華麗な映画スターだったというプライドがあります。ノーマンはヴィッキーを愛しているけれども、一緒にいるとプライドをズタズタにされます。さらにヴィッキーに女優を辞めるとまで言わせてしまったノーマンは自分の不甲斐なさ、惨めさに苦しむことになるのです。

無償の愛にカギかっこをつけたのは、その愛が押し付けがましいからです。最後のシーンでヴィッキーは自分をノーマン・メイン夫人(This is Mrs. Norman Maine.)と紹介して拍手喝采を浴びるのですが、これがいやらしく感じます。「無償の愛」には感動しませんでしたが、ノーマンがベッドの中で悶え苦しむシーンにはグッときました。

それでは良い週末をお過ごしください。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

悪役のハッピーエンド



『ウォルト・ディズニーの約束』でも書きましたが、僕はディズニーアニメーションが好きです。特に手書きで描いていた初期作品は素晴らしいと思っています。

その中の一つ『眠れる森の美女』が僕は好きなので、『マレフィセント』を受け入れることができませんでした。何が嫌だったかというと、『マレフィセント』が『眠れる森の美女』を完全に無視しているところです。

マレフィセントは死ぬ運命にある悪役です。ここは変えちゃいけない。マレフィセントが本当は邪悪ではなく善良の妖精であったというように描くのは良いです。感情は変わりますから、善良な妖精が怒りによって邪悪に変化するのはありえます。しかし、マレフィセントとオーロラ姫が仲良くなって、マレフィセントのキスによってオーロラ姫が目覚めるというのは最悪です。

本当は優しい悪役というのは、その優しさを知られてはダメです。善の部分に気づかれず、悪役として憎まれる。『ハリー・ポッター』でいえばスネイプのような人物像がベスト。良い妖精なのに悪役になってしまった悲劇的な妖精マレフィセントが見たかったです。

それでは良い週末をお過ごしください。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

光を失った世界



この映画のポスターは水中で男と女が漂っているものです。水の細かな泡がキラキラと輝いていて、二人を祝福しているかのようなデザインでした。監督は『エターナル・サンシャイン』で失恋の痛みを描いたミシェル・ゴンドリーです。

コランはパーティーでクロエという女性に出会います。2人が住む世界はカラフルで、まるでおもちゃ箱のようです。『A列車で行こう』のリズミカルで暖かな曲や『クロエ』のしっとりした曲が流れるダンスシーンは可笑しくて可愛いらしい。

2人は結婚式を挙げて、ガラス製のリムジンに乗ってハネムーンをします。リムジンから見える景色はお花畑ではなく焼け野原のような感じです。主人公たちが操作しているカラフルなフィルターを通さないと、おぞましくて見ていられません。そしてある事件が起きてから、鮮やかな色は徐々に褪せていき、可愛いおもちゃたちはグロテスクなものへと変化していきます。

人を好きになると、こんなにも世界が違って見えるのかと驚きます。グロテスクな世界においてもカラフルに見えてしまう。それがリムジンのシーンでよく現れていました。ラストシーンを思い出すと頭がグラグラするくらいですが、人を好きにならずにはいられない映画でした。

それでは良い週末をお過ごしください。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。